HOME > コミュニティ関係 > 新型コロナウィルス感染症の状況下でのコミュニティ形成の取組み(ラジオ体操)

コミュニティ関係

北上市内に建設された災害公営住宅:県営黒沢尻アパートにて、5月26日(火)からラジオ体操が行われています。

これは、北上市内に災害公営住宅が建設されるにあたり、約2年前から住民のコミュニティ形成に向けて支援体制を構築してきた、市・社協を含む支援者チームが働きかけたもので、いわて連携復興センターもこのチームの一員として動いています。

昨年冬に完成し今年2月に入居が始まった同アパートでは、これから住民集会を開催してコミュニティづくりや様々な活動を話し合っていこうというタイミングで、全国で新型コロナウィルス感染が拡大しました。「密を避ける」感染予防のために集会は開催できず、外出自粛が続きました。

こうした状況の中、支援者チームは「住民が集まることができない状況であるものの、入居して間もない時期がコミュニティ形成に非常に重要な時期である」ことを確認し、その中で何ができるかを模索し話し合いを重ねて、3つの密を避けながら早急にできる取組みとしてラジオ体操の提案となりました。

今回の取組みは、住民の意向(ニーズ)を聞いて活動のサポートを行う通常の支援方法ではなく、支援者からコロナ禍の状況を鑑みて仕掛けたことが特徴です。さらに、県営黒沢尻アパート内のコミュニティづくりに加えて、同アパートと近隣との関係づくりも目指しています。

沿岸部の災害公営住宅では、住宅が大規模で単独の自治会やコミュニティ形成が進められることも多いですが、内陸では、元々ある地域に新しく中規模な住宅が建設されるため、既存地域との融和はとても重要です。県営黒沢尻アパートも、市営住宅や戸建て住宅がすぐ隣にあり、自治会は隣接する2つの既存自治会のうちの1つに編入することが決まっていました。そこで、同アパートと編入先自治会の全世帯、さらに周辺の住民にもチラシで案内し、誰でも参加できる形で行っています。

初日からお天気にも恵まれ、継続して20名以上が参加しています。マスク着用、間隔をとって感染症対策に気を付けながら取り組んでいます。
「みなさんの顔が見られて嬉しい」、「どこに誰が住んでいるか前よりわかるようになった」、「体を動かすことが気持ちよい」という声や、体操後におしゃべりや情報交換する様子が見られ、交流のきっかけになってきています。スタートしたばかりですが、今後、住民主体とするための働きかけを行っていきます。