2月11日(木・祝)、仙台市民会館にて「第4回 大規模災害公営住宅 自治会交流会」を開催しました。これまで第1回・2回を岩手県陸前高田市内、第3回を宮城県多賀城市内で行ってきた同交流会。今年度は新型コロナウィルスの感染予防のため、岩手・宮城でそれぞれ会場を設けることで規模を縮小し、直前まで状況をみながら開催可否を判断しました。その結果、2月7日に予定していた岩手会場は中止、宮城会場のみ十分にコロナ対策をした上で開催し、5つの災害公営住宅自治会および支援者が参加しました。
住民どうしのつながりを大切にしながら日々活動を続ける災害公営住宅の自治会。暮らしの安心・安全や、いざという時にこうしたコミュニティが役に立ちますが、高齢化や担い手不足など、様々な課題も抱えており「活動はどこまでやれば良いの?」「目標があると分かりやすい」という声があがっていました。そこで、コミュニティ支援を続ける方々の現場の声をもとに、コミュニティが長く続いていくために考えた7つの条件があります。
条件1. 班内・お隣の顔がわかる
条件2. 定例の話し合う場がある(機会)
条件3. 徒歩圏内に集える場所がある(設備)
条件4. 各役割を複数の人が担う
条件5. 日々の活動が見守りにつながっている
条件6. 各組織の関係者が定期的に集まっている
条件7. 組織間で相互に直接連絡できる人がいる
今回の交流会では、この「持続可能なコミュニティの条件」をテーマに、一般的な自治会行事:「清掃」「サークル活動」「役員会」「防災訓練」でこの条件を実現するためのひと工夫を話し合いました。
グループごとに割り当ての行事と条件を掛け合わせて、具体的なアイディアを出し合っていきます。すでに取り組んでいること、新たにできそうなことなど、支援者も交えて検討しました。後半は、各グループのアイディアを一覧にして、自治会ごとに分かれてその中から取り組みたいことや今後のアクションも話し合いました。
各自治会がそれぞれの状況に合わせて実践していくには時間がかかることもありますが、参加者からは「有効なヒントをもらった」などの他、「年に1回ですが皆さん集まり元気な顔が見られて良かった。他の自治会さんにまけないよう頑張ります。」との声も聞かれました。現場で頑張っている役員のみなさんが交流できる場が引き続き求められていることも実感しました。
いわて連携復興センターでは、地域コミュニティ支援事業の一環として岩手大学復興・地域創生ユニット、みやぎ連携復興センターと共催でこの交流会を開催しました。引き続き、コミュニティ支援の課題の共有と連携を促進して各地で実践力の強化を図る取組みをサポートし、さらに、平時のコミュニティ支援につなげることができるよう考えていきたいと思っています。