11月12日(日)、盛岡市の県営南青山アパート(災害公営住宅/県営:4棟99戸整備)において、アパート会主催の消防訓練が行われ、住民総参加型かつ実用的な内容を盛り込んだ訓練を行いました。
岩手県内で最後に完成した災害公営住宅である同アパートは、入居から3年目ですがコロナ禍もあり全住民に呼びかけた訓練は初めてです!まず、アパート会運営委員会で開催を決め、その後、運営委員を中心に防災に関する不安や課題を出し合うことからスタートし、その後、運営委員以外にも関心のある住民も参加した実行委員会形式で話し合いを進めました。「まず集合住宅としての設備や機能を知りたい」との声もあり、それを反映して体験訓練の内容を考えました。
当日は、火災を想定した避難訓練(発煙・非常ベル鳴動から初期消火、119番通報、避難誘導、避難集合場所での点呼)の後に体験訓練を行いました。水消火器を使って消火器の取り扱いを訓練した他、火災受信機と住宅情報盤の機能を学ぶ機会となりました。
「清掃よりは多くの住民が参加してくれるといいな」と参加率を不安に思っていた方もいましたが、当日は入居94世帯のうち、55世帯71名が参加し世帯参加率は58.5%でした。うち、24名の住民が訓練を進めるための係も担い、多くの住民が参加することで住民同士の理解が深まることも理解される機会となりました。
参加した住民からは、以下のような様々な反応がありました。
・室内では非常ベルの音が聞こえ難い→避難を促すには声を出した方が良い。
・初めての訓練という事で照れもあるように感じたが、避難の際には住民と声をかけ合いたい。
・住民が積極的に参加し自分達で非常時に対応できるよう訓練していかなければならないと感じた。
・訓練は積み重ねが大事なので毎年実施したい。
様々な気づきが、今後のアパート会の活動や取組にも反映されていくと感じました。
いわて連携復興センターでは、岩手県の「令和5年度被災者の参画による心の復興事業」の採択を受けて、県営南青山アパートでの自治組織の運営支援、及び自主行事等の開催支援この取組を行っています。様々な意見を重ねながら団地の規模や自治会の特性に合わせて内容を検討していくこと、自分たちで決めたことを実行していくこと、簡単なようで非常に難しいですが、消防訓練は実践を積み重ねる一つとなっています。