7月13日アイーナ7階で行われた「平成27年度よりそいホットラインフォーラム
岩手の『よりそい型支援』を考える」に参加しました。
当日は、民生委員や各種支援機関等200名を超える方が参加していました。
よりそいホットラインとは、一般社団法人社会的包摂サポートセンターが国の補助金を受け、
24時間365日つながる無料の全国電話相談窓口を設置し、電話による相談や悩みを傾聴するとともに、
必要に応じ、面接相談や同行支援を行い、具体的な問題解決に繋げる寄り添い支援事業です。
前半の基調説明では、厚生労働省社会・援護局生活困窮者自立支援室 熊木氏より、
「スタートした生活困窮者自立支援法と寄り添い型支援」と題して、
平成27年4月から施行された「生活困窮者自立支援制度」に触れながら、
生活困窮者の現状とニーズについてお話頂きました。
「生活困窮によるニーズはどこにでも、思った以上に存在している。生活困窮者の自立と尊厳の確保を
しながら、相談や支援の連携体制を構築し、生活困窮者を通じた地域づくりに取り組む必要がある」と
訴えていました。
次に、社会的包摂サポートセンター 山屋氏からは、よりそいホットラインの
平成26年度事業報告と平成27年度事業計画について説明がありました。
26年度事業報告として、被災3県の2014年4月1日~2015年3月31日24時まで
すべての合計電話数は61万6403件(岩手からの総呼数118,767回)、つながった件数は7万7175件。
自殺予防のガイダンスを選ぶ相談者の割合が、被災地は全国の2倍であるとの報告がありました。
今年度は、地域専用フリーダイヤルを増設し、相談者のフォローと接続率アップを目指すそうです。
また、折り返しや面談、同行訪問などでつなぐ支援を実施し、高いアウトリーチに取り組むとのことです。
後半のパネルディスカッションでは、「~見えにくい困難をどうつなぐか~切れ目のない支援の
創出と地域づくり」と題して、前半の登壇者で検討しました。
社会的包摂サポートセンターの熊坂代表からは、「よりそいホットラインもツールの一つ。
それぞれの団体や機関が丸投げ・丸抱えではなく、支援団体同士が『つながる』ことが大切」と
述べていました。
制度の狭間で公的なサービスを受けられなかったり、さまざまな問題を複合的に抱える中で、
孤独や生活困窮から抜け出せないでいる人が多くいます。
生活困窮者のニーズを把握し、個別に寄り添える包括的な支援体制や就労機会を増やしていくためには、
行政や民間団体、事業所などの連携を強化することが重要だと感じました。