11/27(水)、陸前高田市にて「とうほくNPOフォーラムin陸前高田2019 ~復興の先を見据えて 現在(いま)NPOは何をするべきか~」が開催されました。
これは、NPOサポートリンク・フォーラムin陸前高田2019実行委員会の主催によるもので、構成団体及び事務局は以下の通りです。
(構成団体)特定非営利活動法人みやこラボ
特定非営利活動法人陸前高田まちづくり協働センター
特定非営利活動法人おおふなと市民活動センター
一般社団法人気仙沼まちづくり支援センター
気仙沼まち大学運営協議会
特定非営利活動法人いしのまきNPOセンター
特定非営利活動法人地星社
一般社団法人東北圏地域づくりコンソーシアム
多賀城市市民活動サポートセンター
南相馬市市民活動サポートセンター
【事務局】 特定非営利活動法人アットマークリアスNPOサポートセンター
認定特定非営利活動法人日本NPOセンター
オープニングでは、「持続可能な地域の仕組みとは」-NPOに期待される役割とは何か-というテーマのもと、
神奈川県小田原市の加藤憲一市長による講演と、
加藤市長に加え、陸前高田市の戸羽太市長、@リアスNPOサポートセンターの鹿野順一代表理事によるトークセッションがありました。
小田原市も陸前高田市もSDGs未来都市に認定されており、
持続可能な地域を目指すためには、NPOや企業などの民間と行政との協働が必須になるとのことでした。
また、協働を目指すためには、「待ち」の姿勢ではなく、提案できるNPOになること、
相手を知り、コミュニケーションを重ねていくことが信頼につながるということを再認識しました。
その後、以下の4つの分科会に分かれました。
《分科会 A:地縁組織と NPO のこれから》
NPOと多様な担い手の関係性、関わり方を考える
・若菜 千穂さん(特定非営利活動法人 いわて地域づくり支援センター 常務理事)
・宝楽 陸寛さん(特定非営利活動法人 SEIN 事務局長)
《分科会 B:地域における企業との連携》
課題解決のための連携の手法や具体的なアクションを考える
・日下 均さん(長町一丁目商店街振興組合相談役)
・千葉 和義さん (特定非営利活動法人 Azuma-re 代表理事)
《分科会 C:地域の作り方》
被災地の未来を見据え、そのあるべき姿を考える
・横田 能洋さん(特定非営利活動法人 茨城NPOセンター・コモンズ 代表理事)
・小玉 順子さん(NPO法人おおさき地域創造研究会 事務局長)
《分科会 D: 若者の巻き込み方》
次世代・若者の地域参画の仕組みについて考える
・矢野 明日香さん(一般社団法人 まるオフィス スタッフ)
・立花 淳一さん(からくわ丸 代表)
クロージングでは、各分科会でのキーワードを全体に共有され、参加した分科会以外の状況も把握することが出来ました。
その後、武田薬品工業株式会社の吹田博史さんから総評を頂き、拍手で閉会となりました。
クロージングで、認定NPO法人日本NPOセンターの田尻さんがおっしゃっていましたが、
・地域課題を解決していくためには、様々なセクターと目線を合わせながら連携をしていくことが必要である。
・先を見据えたときに、東日本大震災を経験していない若者たちをどう巻き込んでいくか?を考えていかなければならない。
ということに共感しました。
次回は、来年度、福島県での開催になりそうです。
いわて連携復興センターも地域で活動している方々の想いに寄り添い、復興からその先へ…持続可能な地域へのお手伝いが出来ればと思っております。
10月23日盛岡・釜石にて、32万部を超える「1分で話せ」の著者、伊藤羊一さんを講師に、
想いを伝え共感を得るプレゼンテーションについてのセミナーを開催しました。
時間をかけてつくった資料でも、込められた想いが伝わらなければその意味は無いに等しくなります。
いかに相手の心をつかみ共感につなげるか。そのノウハウを教えていただきました。
・すべての土台→商品知識、営業スキル、マネジメントスキル、一般常識
・土台に「聞いて、考えて、伝える」がないとダメ。能力ではなく、訓練。
・そもそも、私たちは何のために「伝える」のか。聞き手に動いてもらうために伝える。
・自分たちがわかるような言葉だけで伝えていてはわかってもらえない。
・いい活動が伝わらない。伝わらないとゼロ。理解してもらわないと話が進まない。
また、「コミュニケーションは聞き手が決める」というフレーズも印象的でした。
つまり、こちらが「言った」というのは、相手に「伝わった」ということではない、ということです。
共感が得られてはじめて相手に伝わり、気持ちを動かすことができるのです。
参加された方からは、
「相手を動かす、という考え方をしてこなかったので、意識が変わった」
「すぐに実行できる。日常的に根拠を考えるようにしたい」
などの感想を頂きました。
両会場とも大勢の方にご参加いただき、
盛岡会場に関しては、定員数をオーバーするほど人気のセミナーとなりました。
参加されたみなさん、伊藤さん、ありがとうございました!
本セミナーは令和元年度NPO等による復興支援事業の一環として特定非営利活動法人いわて連携復興センターが岩手県より受託し、事業運営を行っております。
10月17日(木)、大船渡市防災観光交流センター(おおふなぽーと)にて、卓上型対話支援システム「コミューン」の贈呈式及び公開セミナーを、大船渡地区認知症の人と家族の会様の定例会「つどいの会」の中で執り行いました。
これは、H31年度被災者支援コーディネート事業の一環で、
いわて連携復興センターが、NPO法人おはなしころりん様とNPO法人日本ユニバーサル・サウンドデザイン協会様をおつなぎし、実現したものです。
当日は、コミューン贈呈式、NPO法人日本ユニバーサル・サウンドデザイン協会理事長の中石様によるセミナー「聴覚活用による認知症ケア」、つどいの会恒例のフリートーク、という流れで行いました。
約30名の方々に参加いただき、
・難聴には「伝音性難聴」と「感音性難聴」があること
・伝音性難聴は、大きい声で話すと聴こえる。
・感音性難聴は、言葉としての理解が難しいので、音を大きくするのは逆効果。
・認知症検査で聴覚補助をした患者の48.1%は認知症ではなく、軽度認知症の疑いがあるか正常だった。
・認知症検査の前に耳の状態を把握しなければならない。
など、認知症と難聴について学ぶことが出来ました。
参加者からは、
「聴こえづらい方に対して、よかれと思って大声で話をしていたが、それはかえって相手を委縮させてしまうことになるのだ、ということにハッとさせられました。」
などという具体的な感想が上がりました。
コミューンを寄贈された、NPO法人おはなしころりん理事長の江刺さんは、
「おおふなぽーとを誰もが利用できる、居心地の良い場所にしていきたい。」
と、感謝と意気込みを述べられました。
おおふなぽーとの利用者には、コミューンを無償に貸し出しているとのこと。
大船渡市内外関わらず、たくさんの方が集い、交流が生まれることを期待しています。
私たちいわて連携復興センターは、変化していく被災地の声に耳を傾けながらも、継続的に被災地の復興支援に取り組む企業様・団体様の想いとリソースを地域につないでいきたいと思います。
10月15日(火)、16日(水)の2日間、「地域円卓会議」を知るセミナーを開催致しました。
沖縄県より、公益財団法人みらいファンド沖縄 副代表理事の平良斗星(たいら とうせい)氏にお越しいただき、花巻市と大槌町にて実施しました。
本セミナーは、沖縄式地域円卓会議の概要についてお話しいただき、会場から質疑応答を受けるという形で進めました。
沖縄式地域円卓会議は、地域で起こっている「困りごと」に立ち向かっている方々が、自ら第一声をあげることから始まります。
多くのシンポジウムのように、成功事例の紹介から始めるのではなく、まずは統計などを元に事実に向き合い、「参加者で共有すること」を大切にしているものです。
また、地域の「困りごと」を単独あるいは2者間で協議するのではなく、3者以上のステークホルダーで意見交換をしていきます。
花巻市会場には、行政、NPO、地域コミュニティなど、様々なセクターの方にご参加いただき、終了時間いっぱいまで質疑応答が続くセミナーとなりました。
翌日は、大槌町にてセミナーを実施しました。中身は、花巻と同じですが、セミナー終了後ワークをおこないました。
ワークでは、同じような活動内容、近隣の地域などに分かれて、「円卓会議を地域で実践するとしたら・・・」という視点で、「タイトルを決める」ワークをおこないました。
まずは、個人でタイトルを考え、グループの中でどのタイトルにするかを議論します。
そのうえで、グループのタイトルが決まったら、一度平良さんにアドバイスをいただきました。平良さんからは、どの部分にフォーカスするのか?より具体的なタイトルにするようにアドバイスをいただき、さらにグループ内でディスカッションを深めました。
ひとつのグループを例に挙げると、「子どもの貧困問題について」をタイトルにしていたグループは「学校に関するお金はどれだけ家庭の不安になっている?」になりました。
なるほど!確かに、このタイトルにすることで貧困問題のどの部分にフォーカスした円卓会議にしたいのか、がより明確になりました。
花巻市と同様に、大槌町でも質問が相次いで、時間いっぱいまで円卓会議を知りたい、自分の地域の課題解決のために取り入れたい、という熱意が伝わるセミナーとなりました。
参加されたみなさん、遠い沖縄県からお越しいただいた平良さん、本当に有難うございました!
本セミナーは、岩手県よりNPO活動交流センター管理運営業務を受託している「いわてソーシャルセクター協議会」が実施しました。
「いわてソーシャルセクター協議会」は、特定非営利活動法人いわてNPOフォーラム21と特定非営利活動法人いわて連携復興センターにより構成しています。
引き続き、地域のニーズに合わせた学びの機会を作っていきたいと思います。
10月19日(土)、雫石町総合福祉センターにて、いわて連携復興センターも参画している
いわてNPO災害支援ネットワーク(INDS)主催で「床下浸水した家屋の泥出し等に関する
基礎知識取得研修」を開催しました。
本研修は岩手県、岩手県社会福祉協議会、雫石町社会福祉協議会、雫石地区地域づくり会議のご協力のもと、真如苑SeRV「市民防災・減災活動公募助成」を活用して開催したものです。
台風19号などの災害が続く中ではありますが、県内外から30名のご参加をいただきました。
研修は風組関東 小林 直樹 氏を講師としてお迎えし、浸水家屋の復旧に関する講義と、床下キットを用いて家屋の構造、釘抜や床板はがし等の実技を行いました。
研修参加者の中には、翌日県内の災害ボランティアセンターを通じ現場で作業いただいた方々がいらっしゃったとのことです。
研修での学びを今後に活かすとともに、目の前の被害に対し少しでもお役に立てるよう引き続き活動して参りたいと思います。
9月30日(月)、10月1日(火)の2日間、企業との交流を生むための専門家との交流会「見つめ直そう!協力者・寄付者とのコミュニケーション!」を開催しました。
認定NPO法人難民支援協会(JAR)理事の石井宏明(いしい ひろあき)氏にお越しいただき、盛岡市と宮古市にて実施しました。
JARの動画放映と「あなたの組織にとって寄付者(協力者)とは?」という問いかけから始まったこのセミナーは、石井さんのJARでの経験を基に
・寄付者になるまでのフェーズ
・そのフェーズごとの施策
・資金調達をする目的
などについてお話しいただきました。
特に、メディア発信の事例や、資金調達の事例、フェーズごとの戦略も具体的にお話しいただけたことで、参加者からも
「フェーズの移り変わりによる、寄付への考え方の変化が参考になりました。」
「今後のビジョンや財政確保においてフェーズで示してもらった点で分かりやすかった。」
「企業と関係をつくり継続して付き合っていくためのノウハウを知ることができました。」
というような感想が出ました。
今回のセミナーは、私たちが日ごろ行なっているNPO活動へ協力や寄付を下さる方々、そして新たに出会った方々との関係づくりについて、改めて見つめ直すきっかけになったと思います。それが、持続的な関係性の構築、さらに連携や協働に向けての第一歩になるのだと思いました。
参加されたみなさん、石井さん、ありがとうございました!
本事業は、令和元年度NPO等による復興支援事業として特定非営利活動法人いわて連携復興センターが岩手県から受託し、事業運営を行っています。
9月27日(金)にいまが分かる会議in名古屋が、10月11日(金)にいまが分かる会議in大阪がそれぞれ開催されました。
開催趣旨、in東京の様子は、こちらからご覧ください。
名古屋の登壇者はこちらです。
・岩手県 東梅麻奈美 氏(NPO法人ワーカーズコープ大槌地域福祉事業所 所長)
・宮城県 新井信幸 氏(NPO法人 つながりデザインセンター・あすと長町 副代表理事)
・福島県 米倉一磨 氏(NPO法人 相双に新しい精神科医療保健福祉システムをつくる会(相馬広域こころのケアセンターなごみ)センター長)
・名畑 恵 氏(NPO法人まちの縁側育くみ隊 代表理事)
発表後のトークセッションで、コーディネーターの栗田さんから「制度事業で収まれるはずだったところをワーカーズコープねまれやさんがあえて、取り組んでいるのは地域の課題に気づいたから?」という問いかけがありました。東梅さんからは「本来だと、制度事業だけやっていれば、事業としては回っていく。でも、そこから漏れてしまう人、制度の狭間にいる人たちがいることに気づいた。あそこは高齢者が行くところ、障がい者がいくところ、と人や施設を区別するのを避けたかった。誰もが気軽に利用できるところ、施設っぽくない居場所を目指している」というお話が印象的でした。
参加した方からのアンケートでは「ワーカーズコープのいろいろな繋がり方を学べてよかったです」「心から人の幸せを願っておられる姿が心に残りました」「自分たちに何ができるかを考えるきっかけとなりました」などの感想が寄せられました。
第2部は、3県それぞれのテーマでトークセッションをおこないました。
・岩手県:3.11の経験を次世代へ繋ぐ 〜岩手からの恩送り~
岡本 翔馬 氏(認定NPO法人桜ライン311 代表理事)
大原 一哲 氏(愛知県) 第3回三陸&東海防災フェスティバル「伝」実行委員
・宮城県:津波がこどもに与えた影響とこどもを軸とした地域づくり
天澤 寛子 氏(NPO法人 浜わらす)
伊藤 一美 氏(愛知県) NPO法人子ども&まちネット 理事長
・福島県:避難指示解除区域の現状と課題
横山 秀人 氏(一般社団法人 いいたてネットワーク 代表理事)
鈴村 ユカリ 氏(愛知県) アロマハンドトリートメントボランティア
岩手の岡本さんからは、震災後「これだけの被害は出なくて済んだのではないか?守れる命はあったのではないか?」という想いから、津波の到達地点に桜を植える活動、岡本さんからは「防災・減災のハードルの高さ。重要性と遭遇率そのアンバランス。時に主体者目線が強すぎる受け手側の立場で伝えることができるか?」という課題が場に投げかけられました。その後、名古屋で防災フェスティバルをおこない、東北と名古屋を繋ぐ活動をしている大原さんとのトークセッションでは、それぞれの活動からさらに広げていくための仕掛けと事例が紹介されました。
参加した皆さんからのアンケートでは、「伝承というものが、伝え方から受け手がどう受け取るかということまで考え抜いて行う視点が非常に心に残りました」「災害の教訓などを伝えることが難しく、一つの方法で桜を植える。桜より高く避難するということで、石碑より伝えやすくしているなど工夫され、伝えることにポイントを置いていたことが心に残りました」などの感想が寄せられました。
震災後、名古屋からたくさんの方々が東北にボランティアに来てくださいました。また、名古屋へ避難、移住している方々も大勢いらっしゃいます。そんな地だからこそ、この日の会場はとてもあたたかな雰囲気の中、登壇者の方々の発表に真剣に耳を傾けられる姿が非常に印象的でした。ご参加いただいたみなさん、ご登壇いただいた名古屋の皆さんありがとうございました!!
大阪ではこちらのみなさんに登壇いただきました。
第1部
・岩手県 東梅 麻奈美 氏(NPO法人ワーカーズコープ大槌地域福祉事業所 所長)
・宮城県 新井 信幸 氏(NPO法人 つながりデザインセンター・あすと長町 副代表理事)
・福島県 吉田 恵美子 氏(NPO法人 ザ・ピープル 理事長)
・大阪府 永井 美佳 氏(社会福祉法人 大阪ボランティア協会 常務理事・事務局長)
第2部
・岩手県:3.11の経験を次世代へ繋ぐ 〜岩手からの恩送り~
岡本 翔馬 氏 認定NPO法人桜ライン311 代表理事
片山 誠 氏(大阪府) 一般社団法人72時間サバイバル教育協会 代表理事
・宮城県:津波がこどもに与えた影響とこどもを軸とした地域づくり
田中 雅子 氏 NPO法人こども∞(むげん)感ぱにー 代表理事
徳谷 章子 氏(大阪府) NPO法人ハートフレンド 代表
・福島県:避難指示解除区域の現状と課題
山田 司 氏 NPO法人福島県スポーツマネジメント協会 代表
古部 真由美 氏(大阪府) まるっと西日本 代表世話人
各パートで開催地大阪からの登壇者があり、それぞれの取組み紹介や東北3県からの登壇者のみなさんとのディスカッションを行いました。
2つの部を通じて話された中に「自主性を促すこと」と、「平時からの取り組みが緊急時に役立つ」というポイントがありました。復興期間と言われる10年が近づく東北にとって、震災の経験をどのように平時に必要な取組みにしていくかは大きな課題だと感じます。
そして、改めて「現地に来て東北の今を見て欲しい」とのメッセージもありました。
登壇者、そして台風が近づく中ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
いわて連携復興センターは、東日本大震災支援前後区ネットワーク(JCN)の岩手担当として、今後も岩手と全国を繋ぐことを目的に取り組んでまいります。
9月15日(日)東京都町田区駅前で開催された「第33回フェスタまちだ」に岩手の復興支援商品を販売PRしてきました。
*「フェスタまちだ」とは
1970年頃から沖縄市と町田市が福祉交流が行われていたこともあり、有志数名による
「沖縄全島エイサーまつり」の視察から始まり、町田駅周辺の商店街が中心となって実行委員会を立ち上げ、
地元を拠点として活動しているエイサー団体をはじめ、全国から20以上が参加。
今年も、本場沖縄市を拠点とする団体も参加。また、東日本大震災復興のための物産展もあり、
地域振興・交流都市との親睦を深めるイベントです。
いわて連携復興センターが今年度参画する「さんりくなりわい創出事業」の一環で参加し、関連する事業者の商品のテント販売のサポートを担当しました。
当日はお天気にも恵まれ、お祭り会場となる東京都町田駅前は、お祭りを楽しむ沢山の方で賑わっていました。
私たちが担当した岩手のブースには、岩手出身の方や、旅行やお仕事で岩手を訪れたことがある方等が
立ち寄りってくださり、岩手の「今」をお伝えすることができました。
事業所の商品では、完売する商品も出るほど、沢山の方々に買って応援していただきました。
今後もこの関係性を次につなげられるように、多くの参加者の皆様と企画を進めて参ります。
引き続きIFCとしても岩手全体の復興に寄与できるようサポートしていきたいと思います。
9月12日(木)大船渡市防災観光交流センター、9月13日(金)プラザおでって(盛岡市)にて、「SDGsの具体的な活用を知る」協働推進フォーラムを開催致しました。
SDGsとは、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っています。
今回のフォーラムでは、はじめに、
一般社団法人SDGs市民社会ネットワーク(略称:SDGsジャパン)の事務局長、新田英理子氏から
「SDGsの具体的な活用を知る」という題目で以下についてお話を頂きました。
・SDGsの基本的な考え方について
・企業・行政・NPO等の全国的な動き
・SDGsを活用するということはどういうことか
その後、特定非営利活動法人盛岡YMCAの濱塚有史氏、一般社団法人盛岡青年会議所の伊藤淳之介氏よりSDGsの活用事例についてお話して頂き、
新田氏も加わり、クロストークを行ないました。
伊藤氏からの「盛岡さんさ踊りに、障がいのある方も参加できるようにした」という具体的な取り組みや、
濱塚氏の「正解がない世界で、様々な人たちと生きていかなければならない。それは、小さな違いを認め合う、その積み重ねがSDGsにつながるのかなと思う。」というお話からも、
SDGsに掲げられている内容は、
「世界中から貧困や餓死する人をなくし、不平等なことがなくなっていて、どの国からも戦争がなくなり、年齢や性別も関係なく皆楽しく暮らせる。皆仕事も生きがいもあり、協力し合って、好きなまちがずっと続き、豊かな自然もずっと続くようにしていく・・・2030年にはそんな世界になっているように世界みんなで取り組もう。」ということなのだということ、
そして、そのために、今私たちが出来ることは何なのか、未来の姿から今を逆算して考える必要があることを理解しました。
本フォーラムは、岩手県よりNPO活動交流センター管理運営業務を受託している「いわてソーシャルセクター協議会」が実施しました。
「いわてソーシャルセクター協議会」は、特定非営利活動法人いわてNPOフォーラム21と特定非営利活動法人いわて連携復興センターにより構成しています。
引き続き、持続可能な岩手に向けて、地域のニーズに合わせた学びの機会を作っていきたいと思います。
去る9月9日(月)、TKP東京駅セントラルカンファレンスセンター ホールにて
「3.11いまが分かる会議in東京」が開催されました。
東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)が主催の会議で、
「2011年3月11日に発生した東日本大震災から8年が経過しますが、復興は道半ばにあり、コミュニティ形成や見守り、過疎化・人口減少を踏まえた復興まちづくり、震災で傷ついた子どもの支援、避難指示解除後の生活再建など共通課題から各県の個別課題がいまなお残っています。
これらの課題を考えることは、これから日本が抱える社会課題を考えることにもつながり、また、各地で発生している次災害への教訓や知見を生み出す機会でもあると考えています。
今、東日本大震災で起きていること、課題となっていることについて、岩手県、宮城県、福島県ならびに開催地である東京からもゲストを迎えて多くの方と考える機会にしたい」と考え、企画したものです。
当日は、支援団体や行政の方など、83名の方々が参加されました。
第1部は、「孤独・孤立をいかにして地域で見守るか」をテーマに、話題提供とパネルディスカッションがおこなわれました。
・岩手県 東梅麻奈美 氏(NPO法人ワーカーズコープ大槌地域福祉事業所 所長)
・宮城県 新井信幸 氏(NPO法人 つながりデザインセンター・あすと長町 副代表理事)
・福島県 米倉一磨 氏(NPO法人 相双に新しい精神科医療保健福祉システムをつくる会(相馬広域こころのケアセンターなごみ)センター長)
・東京都 森田眞希 氏(NPO法人 地域の寄り合い所 また明日 代表)
岩手の東梅さんからは、共生ホームという特色を存分に活かして、震災後の大槌の課題をひとつずつ丁寧に拾いながら、制度事業や心の復興事業を活用しながらの活動と、制度でカバーしきれない課題にも取り組んでいる多様な事業についての紹介がありました。現在の課題として、①地道でゆるやかな関係作り ②人手の確保 ③様々な関係機関との連携、情報共有 ④対象を限定しないコミュニティ作り ⑤復興期間終了に伴い、将来的に復興予算が切れる。人材もいなくなる。という点が場に投げかけられました。
参加した皆さんからは、「地域で居場所づくり等を支援する活動を行っています。日ごろの活動を災害時にどう活かせるか考えたいと思っていましたので、孤立を防ぐためのヒントをいただけた気がします」「どんな関わりが出来るのかわからなかったが、現地に行くこと、子どもや高齢者と一緒に過ごすことが支援に繋がることが分かった」などの感想がありました。
第2部は、3県それぞれのテーマでトークセッションをおこないました。
・岩手県:3.11の経験を次世代へ繋ぐ 〜岩手からの恩送り~
菊池のどか 氏(株式会社かまいしDMC/地域創生事業部鵜住居トモス運営課)
・宮城県:津波がこどもに与えた影響とこどもを軸とした地域づくり
天澤寛子 氏(NPO法人 浜わらす)
・福島県:避難指示解除区域の現状と課題
横山秀人 氏(一般社団法人 いいたてネットワーク 代表理事)
菊池さんご自身の震災時のエピソード(当時釜石東中学校3年生)からガイドを目指すまでの背景と現在勤務している「いのちをつなぐ未来館」の成り立ちについてご紹介いただき、現在感じている課題として、①大人への防災教育の場の不足 ②震災の記憶がない世代への防災教育の難しさ ③死にたくない。若い人に助かってほしい。だから、逃げない。 ④瓦礫の町が懐かしいという高齢者子ども達へのケアと声掛けについて が、出されました。
参加した皆さんからは、「若い方がガイドとして語り継いでいて、その中で問題意識をたくさんお持ちだったので、考えさせられることがありました。」「瓦礫の町が懐かしいというのは、同じく衝撃だ。福島にも通じるものがある。」「家庭での防災教育にはどのようなものがあるのか?」などの質問が寄せられました。
台風15号の影響はありましたが、たくさんの方々が東北へお心を寄せ続けて下さっていることを、強く感じた一日でした。
岩手・宮城・福島。それぞれの課題にひとつずつ丁寧に向き合い、それらの解決を目指したひたむきな取り組みを知ることで、参加した皆さんと共に考え、東北へ関わり続けていこうと思うきっかけを投げかけて下さいました。
いわて連携復興センターは、東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)の岩手担当として、今後も岩手と全国を繋ぐことを目的に取り組んでまいります。
なお、この3.11いまが分かる会議は名古屋・大阪でも開催されます。
3.11の今がわかる会議 in 名古屋(9月27日)開催のお知らせ
https://jpn-civil.net/2014/blog/2019/08/311_in_927.html
3.11の今がわかる会議 in 大阪(10月11日)開催のお知らせ
https://jpn-civil.net/2014/blog/2019/09/311_in_1011.html
こちらも、是非ご参加ください!
東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)主催の下記イベントのご案内です。
※いわて連携復興センターは、JCN岩手担当として関わっております。
岩手、宮城、福島、東京など、様々な分野で活動するゲストが登壇する、貴重な機会です。
この機会に東日本大震災の課題を一緒に考えていただければ幸いです。
3.11の今がわかる会議in大阪
2011年3月11日に発生した東日本大震災から8年が経過しますが、復興は道半ばにあり、コミュニティ形成や見守り、過疎化・人口減少を踏まえた復興まちづくり、震災で傷ついた子どもの支援、避難指示解除後の生活再建など共通課題から各県の個別課題がいまなお残っています。
また、2018年6月18日に発生した「被災者が見えにくい」と言われている大阪北部地震の今や課題ついても知り、考える機会としたいと思います。
これらの課題を考えることは、これから日本が抱える社会課題を考えることにもつながり、また、各地で発生している次災害への教訓や知見を生み出す機会でもあると考えています。岩手県、宮城県、福島県ならびに開催地である大阪府からもゲストを迎えて多くの方と考える機会にしたいと考えています。
名称・テーマ
3.11の今がわかる会議 in 大阪「東日本大震災と大阪北部地震の今を知り、関わりを考える」
開催日時・場所
2019年10月11日(金)13:30-18:00(13:00受付開始)
会場:近畿ろうきん肥後橋ビル12階メインホール(大阪市西区江戸堀1-12-1)
参加費 | 無料 |
---|---|
主催 | 東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN) |
共催 | おおさか災害支援ネットワーク |
協力 | 近畿労働金庫 |
後援 | 社会福祉法人 大阪ボランティア協会(予定) |
助成 | 復興庁コーディネート事業 |
対象
東日本大震災の復興支援に興味・関心のある団体・企業・個人(100名)
13:00 | 受付開始 |
13:30 | オープニング:開会挨拶と趣旨説明 |
13:45 |
1部:話題提供とパネルディスカッション「孤立・孤独をいかにして地域で見守るか」
●岩手県
東梅麻奈美 氏
NPO法人ワーカーズコープ大槌地域福祉事業所 所長
●宮城県
新井信幸 氏
NPO法人 つながりデザインセンター・あすと長町 副代表理事
●福島県
吉田恵美子 氏
NPO法人 ザ・ピープル 理事長
●大阪府
永井美佳 氏
社会福祉法人 大阪ボランティア協会 常務理事・事務局長
●コーディネーター
東日本大震災支援全国ネットワーク
代表世話人 栗田暢之
|
15:25 |
2部:トークセッション
●3.11の経験を次世代へ繋ぐ 〜岩手からの恩送り~
岩手県:岡本翔馬 氏(認定NPO法人 桜ライン311 代表理事)
大阪府:片山誠 氏(一般社団法人 72 時間サバイバル教育協会代表理事)
【コーディネーター】東日本大震災支援全国ネットワーク 岩手担当
●津波がこどもに与えた影響とこどもを軸とした地域づくり
宮城県:田中雅子 氏(NPO法人こども∞(むげん)感ぱにー 代表理事)
大阪府:徳谷章子 氏(NPO 法人ハートフレンド 代表)
【コーディネーター】東日本大震災支援全国ネットワーク 宮城担当
●避難指示解除区域の現状と課題
福島県:山田 司 氏(NPO法人 福島県スポーツマネジメント協会 代表)
大阪府:古部真由美 氏(まるっと西日本 代表世話人)
【コーディネーター】東日本大震災支援全国ネットワーク 福島担当
|
17:45 | クロージング:総括と閉会挨拶 |
参加方法・詳細
<告知ページ >
https://jpn-civil.net/2014/blog/2019/09/311_in_1011.html
<申し込みフォーム>
https://jpn-civil.net/2014/contact/genchi_kaigi_osaka/
9/11(水)、盛岡のプラザおでってを会場に「地域コミュニティ支援シンポジウム」を開催しました。
岩手大学三陸復興・地域創生推進機構の船戸義和氏による基調講演では、これまで同氏が岩手県沿岸で携わってきた災害公営住宅の自治会形成支援の経験から、取組み事例、現在の状況、支援と自立のイメージの理想と現実の違いや、現在の現場と仕組みの課題などについてお話いただきました。
その中で、今後に必要な取組みとして挙げられたのは、「目標の設定と共有」と「共有・共感・協働のプロセス」の2つでした。1つ目は、被災者支援のその先のコミュニティ支援の方向性を、支援者間さらに自治会や住民とも共有して協働して動いていくことの必要性。2つ目は、時間や場所を「共有」すること、価値観や意見の「共感」を得ること、課題や活動に向けて「協働」すること、この3つのプロセスの重要性が話されました。
続いて、パネルディスカッションでは、船戸氏に加えて、災害公営住宅の自治会形成やコミュニティ支援に携わってきた3名にご登壇いただきました。
宮城県多賀城市市長公室の吉田智治氏、一般社団法人RCFの山口里美氏、陸前高田市社会福祉協議会の松本崇史氏の併せて4名で、学術的な専門家・行政・NPO・社会福祉協議会のそれぞれの立場から「現場での取組みを元に、これからのコミュニティ支援を考える」と題して、意見を重ねました。
コミュニティ支援に携わる中で大切にしているポイントでは、「一人ひとりにとって今後どう生きるかに関わることとして自分事にすること」、「支援者として上から目線ではなく、とにかく地域に住む方々の力を信じること」、「できない部分に目を向けるのではなく、できる部分・できている部分に目を向けるように声がけをする」、「その時々の動きが何にためになるのか、そしてアウトカムをしっかり示すこと」が出されていました。
また、意見を重ねる中で、個別支援が結果的に地域支援になっているとの視点や、これから平時への体制にどうつなげるために、市町村や県域で同じ目標を持てると良い、そして、今からこの先のプロセスを共有していかないといけない、といった意見が出されました。
60分では話しきれないテーマでしたが、東日本大震災後、特に災害公営住宅では「被災者支援」としてスタートした地域コミュニティ支援を、これからどのように進めていくのかをみんなで考えていく時期に来ていると改めて感じました。
本シンポジウムは、復興庁令和元年度被災者支援コーディネート事業の一環で開催しました。いわて連携復興センターでは、同テーマを引き続き考え、これからの動きにつなげる機会を作っていければと思っています。
ご登壇、ご参加いただいたみなさまありがとうございました。
9/3(火)、釜石TETTOにて「団体を成長させるための助成金活用&組織評価入門セミナー」を開催致しました。
本セミナーは、山田泰久氏(一般財団法人非営利組織評価センター業務執行理事/NPO法人CANPAN代表理事)をお招きし、助成金活用セミナーと組織評価入門セミナーの2部制で開催しました。
助成金活用セミナーでは、NPOの資金調達から助成金の意味、そして活用について、実際の助成プログラムの状況や事実に基づきながら、お話を頂きました。
「よい団体とは、よい活動とよい情報発信をしている団体である」という言葉が印象的で、
NPOとしては当たり前だと思っていることが、他の人にとっての当たり前ではなく「わからないもの」であるという認識を持ち、しっかりと活動等を情報発信することで、助成元だけではなく、地域の方々からの理解や共感を得ることにつながるのだと思いました。
組織評価入門セミナーでは、第三者組織評価の主にベーシック評価について説明頂きました。
組織評価とは、組織運営の診断を行なうものです。(人間でいうところの健康診断である、とおっしゃっていました。)
第三者が評価することで、組織としての現状がどんな状況か、どのように改善したらよいか、等が可視化されます。
また、情報開示を適切に行えるようになり、信頼性を担保する制度でもあると言えます。
第1部助成金活用セミナーは、岩手県よりNPO活動交流センター管理運営業務を受託している「いわてソーシャルセクター協議会」が実施しました。「いわてNPOソーシャルセクター協議会」は、特定非営利活動法人いわてNPOフォーラム21と特定非営利活動法人いわて連携復興センターにより構成されています。
また、今回は釜石市の中間支援組織である、NPO法人アットマークリアスNPOサポートセンターさんにご協力頂きました。
第2部の組織評価入門セミナーは、一般財団法人非営利組織評価センターとの共催で実施しました。
引き続き、地域の中間支援団体や市町村と共に、地域のニーズに合わせた学びの機会を作っていきたいと思います。
8月1日から4日にかけて開催された盛岡さんさ踊り期間中、盛岡歴史文化館敷地内に設置された「三陸応援屋台村」に参加しました。三陸応援屋台村は、一般社団法人SAVE IWATEが主催したもので、いわて連携復興センターが今年度参画する「さんりくなりわい創出事業」の一環で参加し、関連する事業者の商品のテント販売と試食コーナーのサポートを担当しました。
幣団体が担当したテントでは、
・八木澤商店味噌フランク(陸前高田市)
・山田ひゅうず(山田町)
・米崎りんごジュース(陸前高田市)
・潮風ハーブ(宮古市)
・山地酪農牛乳(田野畑村)
・白樺樹液(久慈市)
上記商品を販売し、連日多くの来場者の方々にご購入いただきました。
テント運営は、一般社団法人SAVE IWATE、認定NPO法人遠野山・里・暮らしネットワークのスタッフの皆様と連携し、連日事故や怪我もなく行うことが出来、来場者の方々に沿岸の商品を知っていただく場を提供できたと思います。
いわて連携復興センターでは引き続き、さんりくなりわい創出事業に関わる事業者に方々のサポートを継続して参ります。
最後に、ご来場、ご購入いただいた皆さま、そして暑い中ご協力いただいた関係者の皆様に感謝申し上げます。
8/5(月)、陸前高田市コミュニティホールにて「NPO運営講座~NPO法人の登記に関する手続き等について~」を開催致しました。
本講座は、
・NPO法人が行わなければならない登記について
講師:岩手県司法書士会の小山田泰彦会長
・NPO法人の事務手続きについて
講師:岩手県環境生活部若者女性協働推進室
の2部構成で行ない、講座終了後には、個別相談会を実施しました。
登記については、実際にあった事例などを交えながら、関連法令と併せて登記についてのお話をして頂きました。
実際に定款に記載してある文章をかみ砕いて説明して頂いたので、
参加者からも「非常にわかりやすかった」というお声を頂きました。
事務手続きについては、毎年行う書類の作成や提出についてお話しいただき、
定款例を見ながら、気を付けなければならないポイントを学びました。
本講座は、岩手県よりNPO活動交流センター管理運営業務を受託している「いわてソーシャルセクター協議会」が実施しました。「いわてNPOソーシャルセクター協議会」は、特定非営利活動法人いわてNPOフォーラム21と特定非営利活動法人いわて連携復興センターにより構成されています。
また、今回は特定非営利活動法人陸前高田まちづくり協働センターにご協力頂きました。
引き続き、地域の中間支援団体や市町村と共に、地域のニーズに合わせた学びの機会を作っていきたいと思います。
7月5日(金)、岩手県民情報交流センター(アイーナ)にて「岩手・地元で活用できる新たな財源を
知るセミナー」を開催し、25団体35名にご参加いただきました。講師は、公益財団法人地域創造基金
さなぶり専務理事の鈴木祐司さんです。
現在、全国的に、ふるさと納税の活用、遺贈寄付、休眠預金など様々な地域の課題解決の為の
市民の意志を反映させる循環する資金について議論されているのを受け、地域の皆さんに
「地域で活用できる新しい財源」の基礎について触れて頂き、岩手における地域の課題解決の為の
循環する資金を増やし、地域課題を解決していくための活用法について考えていきたいと思い開催しました。
冒頭、鈴木さんから「今日は、地域で活用できる新しい財源の基礎についていくつかの方法を知り、
自団体に合うのか合わないのか、使うのか使わないのかを考えるきっかけにして欲しい」との
投げかけがありました。
そして、具体的に以下4つの資源について紹介されました。
① SIB:ソーシャル・インパクト・ボンド
② 社会課題への市民出資
③ GCF:ガバメント・クラウド・ファンディング
④ 休眠預金
参加者からは、市民出資型のリターンの仕組みや、ガバメント・クラウド・ファンディングのような
行政とタッグを組む機運を高めるにはどのようにすればいいのか?などの質問も出され、
具体的な事例を交えて学ぶことが出来ました。どの資源も、「投資」という視点や「地域と行政が
一緒に課題を解決する取組み」などの特徴があり、それぞれのしくみを理解した上で、各団体が
どれを活用していくかを考えるプロセスがとても重要なのだと感じます。
最後に鈴木さんから「『どうせ自分たちには無理』と思ったら絶対無理。自分たちで枠を狭めずに、
例えば、『3年後に自分たちが地域でどんな活動をしてどんな風になっていたか』を毎年団体として
考えるなど、自分たちのリミッターを外して、そのために必要なものを考えてくといい。」との
アドバイスがありました。
東日本大震災をきっかけに「復興支援」の思いからスタートした団体も数多くありますが、
時間の経過とともに、復興のその先を見据えて、地域に必要な活動として継続することにシフトして
きています。さらに、NPOも行政もそれぞれの立場で、これからの地域の活性化を目指して動いています。
こうした地域で活動を続けるみなさんにとって、地元で活用できる財源を考えていくことは
非常に重要です。いわて連携復興センターでは、今後も地域で頑張るみなさんが必要なことを学ぶ機会を
作っていきたいと思います。
5月21日(火)・22日(水)、国際ファッションセンター(東京都墨田区)にて「第4回災害時の連携を考える全国フォーラム」が開催されました。こちらは、特定非営利活動法人全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)主催によるもので、第4回目となる今回は、「災害支援の文化を創造する」というテーマで行われ、全国から多くの参加者が集まりました。
2日間のプログラムは、災害支援のあるべき連携の姿、大規模災害に備えた地域のネットワークなど、災害対応の連携や支援のコーディネーションに関する全体セッションの他、テーマ別で20の分科会や展示ブースなど多様な形で学びを深める場となりました。
クロージングセッション「都道府県域ネットワークの進捗と今後の課題」では、幣団体が事務局を担当する「いわてNPO災害支援ネットワーク」とJVOADとのパートナーシップ協定に関する進捗状況が紹介されました。
昨年の大阪府北部地震、平成30年7月豪雨、北海道胆振東部地震など、現在も引き続き現地で多くの支援者が活動を続けておられます。同時に、今後起こりうる災害に備え、多くの支援者が共通の認識を持って連携し円滑な支援活動が可能となるよう、いわて連携復興センターとして取り組みを続けていきたいと思います。
3月23日(土)、釜石PITにて『子どもの「いのち」を守り育む居場所のつくり方~地域・民間・行政が手を取り合って~』を開催しました。
講師には、NPO法人フリースペースたまりば理事長の西野博之氏をお迎えし、子育て支援関係者、行政職員、不登校や子どもの居場所について関心のある方々が、50名近く参加されました。
・貧困家庭で育つ子ども
・非行や暴行を繰り返す子ども
・いじめに苦しむ子ども
西野氏が30年以上、川崎市で様々な背景を抱える子どもたちと接してきた事例を基に語られる言葉には、一つひとつに重みがあり、会場中がひきこまれていきました。
困難を抱えている子ども達のSOSを見逃すことなく、“あきらめない”を手放すことなく
必要と思われる場や、しくみを地域の中で着実に創ってきた取りくみに、会場の皆さんはメモを取りながら感銘をうけていたようでした。
川崎市の河川で不登校の少年が、少年グループから暴行を受けて亡くなった事件は記憶に新しいことと思います。その後も、親からの虐待で幼い子どもが命を落とす事件が相次いでおきました。
西野さんは、1998年から子どもと市民と行政が一緒になって川崎氏子どもの権利に関する条例」の策定に取り掛かっています。この策定には、子どもも参加して2年間で200回以上の会議や集会を開催し、2000年12月の市議会で、満場一致で採択されたそうです。
最後に、西野さんからこの条例策定に関わった子ども達からのメッセージを紹介してくださいました。
『まず、おとなが幸せにいてください。
おとなが幸せじゃないのに、子どもだけ幸せにはなれません。』
このメッセージに、会場にいたすべての大人たちが胸をうたれました。その後、グループに分かれて、感じたことや西野さんへの質問などが、時間ぎりぎりまで熱心に交わされました。
また、終了後のアンケートには皆さんの想いがびっしりと書き込まれ、本日の講演会を受けて
感じて下さった想いの強さに、終了後、西野さんを含めてありがたく拝見しました。
今回の講演会を通じて感じた様々な想いを胸に抱き、地域のなかでの子ども達の状況、課題を丁寧に拾いながら、岩手の子ども達が「ありのままで過ごせる居場所」について、地域・民間・行政が手を取り合って、考えていきたいですね。
この事業は、社会福祉法人中日新聞社会事業団の助成を受けて、釜石子ども支援連絡会「ゆるっと」が主催、NPO法人いわて連携復興センターが共催で実施しました。
これまでゆるっと会議の中で、繰り返し議論してきた「子どもが安心できる居場所とは?」の
大きな気づきと確実な一歩を歩むためのきっかけとなった講演会でした。
※釜石子ども支援連絡会「ゆるっと」とは・・・
→東日本大震災を契機に釜石で子ども支援に携わるNPOや個人、行政などが定期的に集まり、地域の状況や取り組みの課題共有を通して、子どもたちを取り巻く様々な課題解決にむけた連携・協働をしています。子ども達のより良い育ちの場づくりに思いがある方であれば、どなたでも参加可能です。参加メンバー随時募集中です。
被災地に訪れる・関わる県内外の関係人口を増やし、被災地宮古の観光を盛り上げる一助にすることを目的に、宮古の若者×観光×VR を実現する観光VRコンテンツ作りワークショップ「VIRTUAL MIYAKO PROJECT」を、KDDI株式会社とNPO法人いわて連携復興センターとの共催で、2019年2月23日(土)に宮古ゲストハウス3710で開催しました。
今回のワークショップで、若い世代に地域や観光に関わるきっかけ作りの場を提供し、観光振興の担い手作りを目的として実施され、宮古の知られざる魅力を対外的に発信することを目指し開催しました。
KDDIさんからは、東日本大震災被災地域の課題解決や地域活性化を応援するため、「VIRTUAL MIYAKO PROJECT」で製作する観光 VR コンテンツ作成が可能な 360°撮影カメラ、VR コンテンツ視聴用 au スマホ、VR ゴーグル等最新機器の貸し出し、VR コンテンツ作成のサポートをいただきました。
当日は、宮古の観光を考える若者が集まり、KDDIさんから360°撮影カメラやVR制作のレクチャーを受けながら、観光 VR コンテンツを作りをしました。
この日の撮影先は、日出島漁港(岩手県宮古市)です。ホタテとホヤの養殖を経営している株式会社隆勝丸の平子さんにご協力頂き、船上での撮影や、浜で稚貝のほろい作業を一つ一つ丁寧に作業されている現場に立ち入らせていただき、様々な角度で撮影させていただきました。
企画推進にあたっては、宮古観光創生研究会メンバーや参画者となる若者に興味関心のある切り口(VR)とすることによって、地域に関わるきっかけとなったのではないかと思います。
若者が将来の宮古につながる観光を考え、そして、いち早く最新の技術に触れることができました。
完成したVRコンテンツは、ゲストハウス3710を始め、観光関連施設での公開を検討しています。
2月19日、「3.11の今がわかる会議in神戸」が開催されました。
主催は、東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)さんです。
※いわて連携復興センターは、JCN岩手担当として関わっております。
この企画は、これまで「現地会議」と称して被災3県で課題解決、つながりづくり、情報発信を掲げて開催してきたものを、より全国に出向いて現地の声を届けようと実施されたものです。
1月30日には、名古屋でも開催されました。http://www.ifc.jp/news/workshop2/entry-2492.html
当日は、77名の参加者が集い、以下のプログラムで進められました。
第1部:話題提供「知る」
<テーマ> 災害公営住宅の課題やコミュニティ形成への取り組み事例報告
<話題提供>
・社会福祉法人 陸前高田市社会福祉協議会 松本 崇史氏
・社会福祉法人 南三陸町社会福祉協議会 髙橋 吏佳氏
・NPO法人 みんぷく 長谷川 秀雄氏
<コーディネーター>
・東日本大震災支援全国ネットワーク 中野圭(岩手担当)
第2部:パネルディスカッション「学ぶ」
<テーマ>9年目を迎える東日本大震災の現状と課題
<登壇者>
・NPO法人 いわて連携復興センター 酒井 菜穂子氏
・社会福祉法人 宮城県社会福祉協議会 北川 進氏
・NPO法人 移動支援Rera 村島 弘子氏
・いわき明星大学 准教授 高木 竜輔氏
<ゲスト>
・NPO法人 よろず相談室 牧 秀一氏
・NPO法人 神戸まちづくり研究所 野崎 隆一氏
<コーディネーター>
・東日本大震災支援全国ネットワーク 栗田 暢之
第3部:フロアーセッション「考える」
<テーマ>全国からの東北への関わり方を考える
<コーディネーター>
・東日本大震災支援全国ネットワーク
第1部では現場で活動する団体から災害/復興公営住宅の支援を通じて現場のいまを知りました。
陸前高田市社会福祉協議会の松本さんからは、
引きこもりがちな男性高齢者のやりたい声を個別に吸い上げて、健康麻雀を実施し、人が集まるようになった。
今では社協が主体ではなく、やりたい人たちで自主開催できるようになった。という事例発表がありました。
また、主体的な住民活動を生み出し続けていくということに対して、
この先社協としてどう支援するべきか?
震災から20年が経過した神戸ではどのようにやっているのか?
という問いが投げかけられました。
第2部は各県域のコミュニティ支援などを通じ、
且つ地元神戸の方にもご登壇いただきパネルディスカッション形式で議論を深めました。
神戸まちづくり研究所の野崎さんからは、
「復興の終わりを考えることが大事。復興ってなに?という話は難しいし、先が見えなくなってしまう。」
「ゴールのイメージを持つこと。そこから逆算して、今の支援をつくっていくこと。」
よろず相談室の牧さんからは、
「頑張りすぎないでください。無理をすると折れてしまう。自分のペースでやっていく事が大切です。」
「今やっている支援は、住民にとって本当に必要なのか、今一度考えてみることも大切。」
とのコメントを頂きました。
2011年3月11日に発生した東日本大震災は3月で9年目を迎えますが、
復興は道半ばにあり、各県、各地域では、様々な個別化した課題が山積している状況にあります。
未だ残る仮設住宅のこと、災害・復興公営住宅のこと、市民セクターが果たした役割など、
東日本大震災から8年が経過した今を知っていただき、東北との関わり方を考える機会にしていただけたら幸いです。
阪神淡路大震災はボランティア元年。
東日本大震災は寄付元年といわれています。
東北の「今」を届けてくれた登壇者と、被災者支援の制度やしくみがまだ整っていなかった阪神淡路大震災からの復興をまさに「走りながら考え、必要なものを作ってきた」ゲストや会場のみなさんとのやりとりを聞き、
大きな災害から、私たちの意識や社会のしくみが変化するなかで
24年前から変わらないのは、人と人との繋がり、地域のチカラなのだということを感じた一日でもありました。
※3.11の今がわかる会議in名古屋、in神戸の動画を公開するため準備をしているところです。